雑記
2025/12/15(Mon)玄関と仕事場を緩やかに切り替える住まい
施工実績
こちらのお家は、木造住宅ならではの構造の美しさをそのまま空間に取り込み、住まい手の暮らしと自然につながる設計を行っています。

床・天井・柱に至るまで無垢材を用い、素材の表情を隠さずに構成しています。
仕上げで覆うのではなく、構造そのものを空間の要素として扱うことで、住まい全体に一体感が生まれます。
木の色味が揃うことで、視線が分断されにくく、空間に奥行きが感じられる点も特徴です。
この住まいでは、上下階をつなぐ階段を中心に、各スペースが緩やかに連続する構成としています。
壁で細かく区切らず、構造とレベル差によって場を分けることで、視線や気配が自然に行き交います。

住まい手がどこにいても、家全体を感じながら過ごせることを意識しています。
多治見は夏の暑さが厳しい地域です。
そのため、木造住宅の断熱性能や日射への向き合い方が、暮らしやすさに直結します。
本計画では、パッシブデザインの考え方を取り入れ、開口部の位置や大きさ、室内の抜けを調整しています。
機械設備に頼り切らず、建物のかたちそのもので環境に対応する姿勢を大切にしています。
また、内部動線についても、日常の行為を一つひとつ整理しています。
玄関から室内への流れ、階段との関係、収納の配置など、住まい手の生活リズムを想定しながら、無理のない動線計画としています。

段差の扱いも慎重に検討し、空間の切り替えとして機能させています。
造作家具については、空間と一体で設計しています。
置き家具ではなく、建築の一部として計画することで、使い勝手と納まりの両立を図っています。
高さや奥行き、手触りに至るまで、日常的に触れることを前提に寸法を決めています。
岐阜・多治見エリアで木造住宅を検討される方にとって、素材の選び方や構造の考え方は、長く住み続けるための重要な要素です。
見た目の新しさよりも、時間とともに馴染んでいくことを重視し、住まい手の暮らしに寄り添う設計を行っています。
設計事務所として、私たちは設計相談の段階から、住まい手の価値観や生活背景を丁寧に伺います。
多治見・岐阜という地域性を踏まえたうえで、木造住宅の可能性を最大限に引き出すことを得意としています。
住まいは完成した瞬間がゴールではありません。
日々の暮らしの積み重ねによって、少しずつ完成していくものだと考えています。
2025/12/08(Mon)岐阜の山あいに佇む平屋の木造住宅
施工実績
こちらのお家は、岐阜の山間部に建つ平屋の木造住宅です。

雄大な山々が連なる背景に対して、建物が静かに馴染み、敷地全体がひとつの景観として成立しています。
この土地が持つ自然の魅力を損なうことなく、建築と外構を丁寧に整えた姿勢に評価をいただき、景観デザイン賞をいただきました。
外観は落ち着いた色味でまとめられ、木材の柔らかさが建物に温かみを添えています。
夕刻になると軒下からこぼれる灯りが外構に広がり、屋内と屋外がつながるような雰囲気が生まれます。
テラスに設けられた椅子や植栽が穏やかな時間を演出し、住まい手が自然と寄り添って暮らす情景が想像できます。

岐阜の山間部は積雪がある地域であるため、冬季の生活を見据えた設計が求められます。
また、建物まわりの動線がゆったりと確保され、季節の影響を受けにくい配置計画になっています。
雪の日でも無理なく移動できる余白が確保されていることは、山間部の暮らしにおいて非常に大切な要素です。
母屋の前には広い外構空間が広がり、芝や植栽が山の風景と自然につながっています。
敷地全体にゆとりがあることで、訪れる方にも安心感と開放感が生まれます。
民泊としての利用を視野にしている点でも、この余白は非常に有効で、来訪者がこの地の魅力を十分に感じながら過ごせる環境になっています。
平屋という構成は、岐阜の気候風土とも相性が良く、パッシブデザインとしても効果を発揮しやすい形式です。
軒の深さは夏の直射日光を和らげ、冬は低い日射角度を取り込みやすくするため、季節による温熱環境の変化を自然に調整する役割を果たします。
今回の住まいでも、その設計思想が建物全体に通底している印象があります。
外構の素材選びにも落ち着きがあり、石や植栽が丁寧に配置され、舗装エリアと緑のエリアが滑らかにつながり、母屋へ続くアプローチに奥行きが生まれています。
夕景の中で浮かび上がる建物の佇まいは、訪れる人に安心感を与え、静かな時間を過ごせる場所であることを感じていただける作りとなっています。
民泊を視野に入れた住まいは、住まい手だけでなく、地域の魅力を外へ開く役割も担います。

岐阜の山あいという立地は、自然を求める方にとって特別な体験を生む場所です。建物の静けさ、外構の柔らかさ、山の稜線の美しさが相まって、この土地ならではの滞在価値を高めています。
岐阜・多治見・名古屋エリアで木造住宅をご検討の方にとって、この平屋の住まいは、自然との付き合い方やパッシブデザインの考え方を知る良い参考になるはずです。
景観を損なわず、暮らしやすさを丁寧に積み重ねた住まいは、これからの家づくりにおいて大切な視点を示しています。
2025/12/01(Mon)築150年の住まいをリノベーション。古材の魅力と現代の暮らしをつなぐ対話型キッチン
施工実績
築150年の古民家をフルリノベーションしたこちらのお家では、キッチンをダイニングスペースに面して配置する事で家族の団欒や会話が生まれるデザインにしています。

大きなカウンターは調理のしやすさだけでなく、家族が対面できる配置で、コミュニケーションが自然に生まれます。
例えば、夕飯を作りながら子どもが宿題をしたり、夫婦で軽くコーヒーを飲んだり、友人を招いても会話が途切れない。
そんな時間が想像できる空間です。
少し前まで、キッチンは壁付で壁を向いた配置設計が一般的ですが、こちらはキッチンに立つ人が孤立しないようになっています。
昔の家の魅力である“広い間取り”や“続き間のつながり”はそのままに、現代の生活のリズムに合わせてキッチンを再構築しています。
こうしたアプローチは、リノベーションならではのメリットと言えます。

木は視覚的にも温度を感じやすく、柔らかく落ち着いた雰囲気をつくります。
家族が長い時間を過ごす場所だからこそ、こうした素材の選び方は重要です。
また、木は光の受け方で表情を変えます。
日中の自然光、夕方の照明、夜の落ち着いた灯り。
それぞれの時間でキッチンとリビングの雰囲気が微妙に変化し、暮らしの“質感”が豊かになります。
多治見・名古屋・岐阜といった地域では、夏の暑さ対策や冬の冷え込み対策として、パッシブデザインがとても効果的です。
木を適切に使い、風の通り道や光の入り方を設計することで、エアコンに頼りすぎない快適性をつくることができます。
古い建物に住み続ける上で大切な事の1つは耐震性ですが、現代の基準に合わせた金物補強、荷重バランスを整える壁の配置、建物の揺れを抑えるための構造計画、などを行うことで、古民家でも安心して暮らせる住まいになります。
設計相談の際には、
「古い家の良さを残したい」
「どこまで補強できる?」
といった声をよくいただきますが、“古材と現代の設備が自然に同居する”空間がつくれると、リノベーションの可能性は一気に広がります。
古さをそのまま残すのではなく、住まい手が心地よく暮らせるよう丁寧に整えたデザインを考えます。

築150年の梁、開放的なキッチン、木の温度感、対話の生まれるレイアウト。
それらが自然に調和し、豊かな暮らしを引き出しているように考えました。
古材の魅力を活かしながら、現代の暮らしへと丁寧につなげていく。
そんな住まいづくりを、有建築設計舎はこれからも提案していきます。
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