雑記
2026/02/02(Mon)仕事と住まいを分けながらつなぐ木の打ち合わせ空間
施工実績
こちらの物件は、造園会社であるティーズガーデンスクエア株式会社様の兼用住宅として計画した建物の中に設けた打ち合わせスペースです。

有建築設計舎は、住宅としての機能と会社としての機能を上下階で完全に分離しながら、建築全体としてのつながりを大切にして設計しました。
空間全体は木造住宅ならではの素材感を軸に構成しています。
天井や柱、造作家具に至るまで木を基調とし、どこにいても落ち着きを感じられるよう配慮しました。

特に天井は緩やかな勾配を持たせることで、視線が自然と外へ向かい、室内に広がりをもたらしています
打ち合わせスペースに求められるのは、適度な緊張感と安心感のバランスです。
有建築設計舎は、話をするための場所だからこそ、空間が人の気持ちを和らげる存在であってほしいと考えています。
木の質感や天井高さ、光の入り方が、自然と会話を穏やかなものへ導いていきます。
大きく設けた開口部は、外部の風景を室内へ取り込み、時間帯によって異なる表情をつくり出します。
朝のやわらかな光、日中の安定した明るさ、夕方に近づくにつれて生まれる陰影の変化。
こうした自然の移ろいが、打ち合わせの時間に心地よいリズムを与えてくれます。
打ち合わせ用の大きなテーブルは、複数人が囲んでも余白を感じられる寸法としました。
図面や資料を広げながら話を進める場面でも、手元だけでなく空間全体にゆとりが生まれるよう意識しています。
椅子やカウンターとの距離感にも配慮し、動線が自然に流れる配置としています。

この建物は、あくまで住まいでもあります。
住宅スペースと会社機能を上下階で分けることで、暮らしと仕事の切り替えが明確になる構成です。
音や視線が交錯しにくく、それぞれの時間を大切にできる関係性を整えています。
兼用住宅は、どちらか一方を優先すると、もう一方が使いづらくなりがちです。
有建築設計舎は、仕事も暮らしも同じように大切にしたいと考えています。
そのため、それぞれにふさわしい居場所を丁寧に設けることを設計の軸としました。
設計相談の時間は、単に要望を整理する場ではありません。
住まい手やお施主様が、自分たちの暮らしや働き方を少しずつ言葉にしていく時間だと考えています。
だからこそ、空間の居心地や空気感をとても大切にしています。
この打ち合わせスペースに身を置くことで、その心地よさを自然に感じてもらえることを目指しました。
有建築設計舎は、これからも設計相談の時間そのものを大切にしながら、住まいと仕事の在り方を丁寧に形にしていきます。
2026/01/26(Mon)土間と薪ストーブがつなぐ暮らしの中心となるLDK
施工実績
こちらのお家は、岐阜県可児市に建つ木造住宅です。

LDKの一角に土間を設け、屋内と庭との距離を近づけた構成としています。
空間を分断せず、視線と動線が自然につながることで、住まい手の暮らしがひと続きになるよう設計しています。
LDKの中心には薪ストーブを据えています。
炎の揺らぎが視覚的な落ち着きを生み、家族が自然と集まる場所になります。
火を入れる、薪をくべる、炎を眺める。その一連の行為が、日常にゆとりをもたらします。
土間は庭と連続し、外との関係を受け止める中間領域として機能します。
靴のまま入れる場所があることで、子どもの遊びや趣味の作業、季節の道具の出し入れがしやすくなります。
LDKにいながら外の気配を感じられる点も、この住まいの大きな特徴です。
天井や梁、床には木の素材感を活かしています。

構造材を隠さずに表すことで、空間にリズムが生まれ、安心感のある室内環境につながります。
木は触れたときのやわらかさや、時間とともに変化する表情も魅力のひとつです。
住まい手とともに歳を重ねていく住まいを目指しています。
この住まいでは、パッシブデザインの考え方を取り入れています。
開口部の位置や大きさ、土間の熱的な役割、薪ストーブの放射熱などを組み合わせ、機械設備に頼り過ぎない室内環境を整えています。
冬は薪ストーブの熱が空間全体に行き渡り、夏は土間と庭との関係が涼やかさをもたらします。
有建築設計舎は多治見・名古屋・岐阜を中心に、木造住宅の設計を得意としています。

住まい手の暮らし方を丁寧に読み取り、素材や構成を一つずつ積み重ねることで、その家ならではの心地よさを形にしています。
可児市という地域性も踏まえながら、長く安心して住み続けられる住まいをこれからも提案していきます。
2026/01/19(Mon)キッチンから住まい全体を感じるLDK設計
施工実績
こちらのお家は、キッチンを住まいの中心に据え、LDK全体との繋がりを大切に設計した木造住宅です。

株式会社三和木様の住宅展示場として計画されており、家づくりを検討する住まい手にとって、日常の過ごし方を具体的に思い描きやすい空間構成としています。
キッチンは作業の場であると同時に、家族の気配を感じる場所でもあります
。カウンター越しにダイニングテーブルが一直線に配置され、さらにその奥にリビングが緩やかに繋がる構成とすることで、視線と動線が自然に広がるLDKとなっています。
調理をしながら家族の様子を把握できるため、会話が途切れにくく、日々の暮らしの中で無理のないコミュニケーションが生まれます。
天井には木をあしらい、勾配を持たせた形状としています。
高さに変化をつけることで、同じLDKでありながら場所ごとに異なる居心地を感じられる設計です。

キッチンに立つと天井の伸びやかさが意識され、空間全体を見渡す感覚が得られます。一方でダイニングやリビングでは、天井高さと照明計画によって落ち着きが生まれ、長時間過ごしても疲れにくい環境を目指しています。
大きな開口部を通して外部デッキと繋がる点も、このLDKの特徴です。キッチンから外の様子まで視線が抜けるため、室内にいながら外部との距離を近く感じられます。
光や風を取り入れつつ、軒や天井形状によって直射日光を調整するパッシブデザインの考え方を反映しています。
設備に頼り切らず、建物の形そのものが快適性を支える設計です。
また、キッチンとダイニング、リビングの床材や天井材を統一することで、空間に連続性を持たせています。
素材を揃えながらも、家具配置や照明の配置によって用途の違いが自然に認識できるよう工夫しています。
これにより、広さを感じさせながらも、どこにいても居場所が定まるLDKとなります。
家族構成やライフスタイルが変わっても、このような一体感のあるLDKは柔軟に対応できます。
キッチンに立つ時間が長い住まい手にとって、孤立しない配置であることは大きな安心材料です。
子どもが成長しても、同じ空間でそれぞれの時間を過ごしながら、気配を共有できる点は木造住宅ならではの魅力とも言えます。

間取りの工夫だけでなく、素材選びや天井形状、開口部の取り方まで含めて設計することで、住まい手の暮らしに寄り添うLDKが実現します。
設計事務所として、単に見た目の美しさを追求するのではなく、日々の行動や家族関係を丁寧に読み取り、形に落とし込むことを大切にしています。
多治見・名古屋・岐阜で木造住宅を検討する住まい手にとって、キッチンから始まる家づくりのヒントとなる空間です。
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