雑記
2026/02/23(Mon)景色を取り込む、2階LDKの木の住まい
設計実績
こちらのお家は、景観を最優先に考え、2階にLDKを配置した木造住宅です。

周囲に広がる景色を日常の中心に据えるため、有建築設計舎は視線の高さと光の入り方を丁寧に検討しました。
2階に上がると、勾配天井の木の表情が広がります。
天井と床を同じトーンの木でまとめることで、空間に一体感を持たせています。高さの変化が奥行きを生み、実際の面積以上の広がりを感じられる構成です。
大きな開口部は、外の景色を切り取る額縁の役割を担います。視線は自然と遠くへ抜け、空や樹木の移ろいを感じながら過ごす時間が生まれます。
多治見・愛知・岐阜エリアは四季の変化がはっきりしており、その表情を室内から楽しめる計画としました。
一方で、開口を大きく取ると、光の強さや外部からの視線が課題になります。
そこで内障子を設け、光を拡散させる仕組みを採用しました。直射日光をやわらかく整え、室内全体に均質な明るさをつくります。障子を閉じたときも圧迫感が出ないよう、枠の寸法や桟の割付を細かく調整しています。
日中は自然光を中心に過ごせるため、照明に頼る時間を抑えられます。冬は日射取得を意識し、室内奥まで光を届けます。夏は軒や庇、そして障子によって過度な日射を遮ります。
こうした考え方は、パッシブデザインの基本です。有建築設計舎は、設備に過度に依存せず、建築そのもので快適性を高める設計を得意としています。
家具の配置にも意図があります。ダイニングテーブルは家族が自然と集まる位置に置き、リビングチェアは開口部に向けました。座ったときの目線の高さを想定し、景色との関係を丁寧に整えています。住まい手がどこにいても外の気配を感じられる構成です。
木の素材感も重要な要素です。
天井板の木目は視線を奥へ導き、床の節は空間に表情を与えます。
自然素材は時間とともに色味が変化し、住まい手の暮らしとともに深みを増します。
経年変化を楽しめることも、木造住宅の魅力です。

多治見・愛知・岐阜で木造住宅を検討する方からは、夏の暑さや冬の寒さについて相談を受けます。
有建築設計舎では、断熱性能の確保とともに、光と風の扱い方を重視しています。
2階LDKは風の通り道をつくりやすく、上昇気流を利用した換気計画とも相性が良い構成です。
また、2階に生活の中心を置くことで、外部からの視線を気にせず過ごせます。カーテンに頼らず、内障子で光を整える暮らしは、視覚的なノイズを減らします。
室内の素材や景色そのものが主役となる空間です。

有建築設計舎は、単に広い空間をつくるのではなく、どこに立ち、どこに座り、どの方向を見るのかまで想像しながら設計します。
景観重視の住まいは、敷地条件を読み解くことから始まります。
周囲の建物の高さ、遠くの山並み、空の抜け方を確認し、最適な高さに床を設定します。
家づくりで何を優先するかは、大きなテーマです。面積を広げるのか、素材にこだわるのか、それとも景色との関係を大切にするのか。
日々の暮らしの質を高める要素に投資することが、長く愛せる住まいへつながると考えています。
2階LDKと内障子の組み合わせは、派手さはありません。
しかし、光の質を整え、外と内をゆるやかにつなぐ力があります。朝のやわらかな光、昼の明るさ、夕方の陰影。
時間の流れを感じる住まいは、心を整えます。
岐阜・愛知・多治見エリアで景観を活かす木造住宅を検討している方は、ぜひ一度設計相談にお越しください。
敷地の可能性を一緒に読み解きながら、パッシブデザインを軸にした住まいをご提案します。住まい手のこれからの暮らしを想像し、丁寧に形にしていきます。
2026/02/16(Mon)豪雪地帯に建つ、深い軒のある平屋の木造住宅
設計実績
こちらの物件は、豪雪地帯に計画した平屋の木造住宅です。

一面に広がる山並みを背景に、低く構えた屋根が水平に伸びています。
この落ち着いた佇まいは、積雪に備えた屋根勾配と軒の出によって生まれたものです。
豪雪地帯で家を建てるとき、まず考えるべきは「雪とどう向き合うか」です。
雪をどう受け止め、どこへ流すのか。建物や敷地に負担をかけない計画が、安心して長く暮らせる家の基礎になります。
この住まいの深い軒は、雪対策だけが目的ではありません。
夏には強い日差しを遮り、室内への直射を抑えます。
一方、冬は太陽高度が低くなるため、開口部から光を室内の奥まで取り込んでくれます。
こうした自然エネルギーを上手に活かすことが、パッシブデザインの基本なんです。
南面の大きな開口部からは、山の景色が室内に広がります。
夕暮れ時、室内の灯りが外へやわらかくにじむ姿は、周囲の自然と調和しながら、住まいの温もりを伝えてくれます。
外観を考えるとき、昼だけでなく夜の表情も大切にしています。住まい手が帰宅する時間、家族が団らんする時間。
その背景となる光の在り方まで想像しながら設計します。
軒下には、屋外と室内をつなぐ半屋外空間を設けました。
雪の日でも外気に触れられ、天候が穏やかな日には椅子を出してゆったり過ごせます。
豪雪地帯では外との関係が閉じがちになりますが、こうした中間領域があることで、季節の移ろいを身近に感じられる住まいになります。

内部は、木の素材感を活かした落ち着きのある空間です。
天井や建具の木部があたたかな光を受け止め、外の冷え込みとは対照的なやわらかさを生み出しています。
構造的な合理性と、感覚的な心地よさ。この両立を常に意識した空間づくりを心がけています。
豪雪地帯では、上下移動の負担や屋根の安全性など、将来を見据えた配慮が欠かせません。
ワンフロアで生活が完結する平屋は、暮らしの動線が明快で、家族の気配も自然に伝わります。
長く安心して暮らせることを第一に考えた、シンプルで機能的な間取りです。

多治見・愛知・岐阜エリアでの家づくりでも、気候への応答は重要です。豪雪地帯だけでなく、夏の暑さや湿度への対策も必要になります。
断熱性能を確保しつつ、開口部の配置や庇の寸法を丁寧に検討することで、冷暖房に過度に頼らない住まいを実現できます。
これもパッシブデザインの考え方です。
外観の美しさ、軒のライン、柱のリズム。
これらすべてが、構造や環境応答と結びついています。
豪雪地帯の平屋という条件の中で、合理性と情緒を両立させることが、設計の醍醐味だと感じています。
住まい手にとって、家は日常の舞台です。
雪に包まれる朝も、澄んだ空気の夕暮れも、この平屋は静かに受け止めます。
その土地の気候や風景を読み取り、住まい手の暮らしに寄り添う形へ整えていく。
それが設計の役割だと考えています。
耐震性、断熱性、そして自然との関係性。
ひとつひとつ丁寧に検討し、安心と心地よさを両立する住まいを設計します。
設計相談から具体的なプランニングまで、住まい手の思いを伺いながら進めていきます。厳しい自然環境の中でも、やわらかな灯りがともる家。
その実現に向けて、真摯に向き合っていきたいと思っています。
2026/02/08(Sun)築130年の古民家リノベーション|伝統美と現代の快適性を両立した住まい
設計実績
こちらの物件は、築130年の歴史を持つ古民家を、現代のライフスタイルに合わせて大規模にリノベーションした住まいです。
多治見や岐阜エリアには歴史ある木造住宅が数多く残っていますが、住み継ぐためには適切な改修が必要になります。

この住まいの最大の特徴は、130年の時を刻んできた太い梁をそのまま露出させた天井構成です。
私は設計の際、この梁を構造的に検証し、必要な補強を施しながら元の美しさを損なわないよう計画しました。
白い天井と濃い色の梁のコントラストが、空間に奥行きと立体感をもたらしています。
現代の住宅では見ることのできない迫力ある構造材が、歴史の重みと風格を伝えています。
伝統的な畳の和室をそのまま残しながら、隣接する空間を無垢フローリングの開放的なリビング・ダイニングとして再構成しました。
襖で仕切ることで、普段は広々とした一体空間として、必要に応じて独立した部屋として使用できます。
床材には調湿性能を持つ無垢材を採用し、素足で歩く心地よさを大切にしました。木の持つ自然な調湿機能は、室内環境を快適に保つパッシブデザインの基本要素です。

新たに設置した薪ストーブは、冬の暖房として実用的な役割を果たします。
私が薪ストーブを提案する理由は、炎のゆらぎを眺める時間が自然との関わりを日常に取り戻すきっかけになると考えているからです。
ストーブの配置は、庭を眺めながら暖を取れる位置としました。
大開口の窓から四季折々の景色を楽しみながら、炎の温もりに包まれる時間が生まれます。
ダイニングには、古材を活用して製作した一枚板のテーブルを配置しました。
解体材や古い建築部材を再利用したもので、サステナブルな家づくりの一環として取り入れています。
長年の使用で刻まれた木目や傷が唯一無二の表情を作り出し、新材にはない深みのある色合いと質感が空間全体に落ち着きをもたらしています。
窓は庭に面して大きく開口を取り、自然光を室内の奥まで取り込む設計としました。
多治見や岐阜の気候を考慮し、夏の強い日差しを適切にコントロールしながら、冬には太陽の熱を取り込めるよう窓の配置と庇の出を計画しています。

開口部を通じて風の通り道を確保し、自然換気による涼しさを得られる工夫も施しました。
エアコンに頼りすぎない、環境に優しい暮らし方を実現しています。
古民家のリノベーションは、先人が残してくれた建築の知恵と美しさを現代に活かす取り組みです。
有建築設計舎では、構造の安全性を十分に確保しながら、住まい手のライフスタイルに合わせた空間を丁寧に設計します。
耐震性能の向上、断熱性能の改善、設備の刷新といった実用面と、意匠としての美しさの両立を目指しています。

古民家を受け継ぐこと、住み継ぐことに興味をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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