雑記 ー 施工実績
2026/02/08(Sun)築130年の古民家リノベーション|伝統美と現代の快適性を両立した住まい
施工実績
こちらの物件は、築130年の歴史を持つ古民家を、現代のライフスタイルに合わせて大規模にリノベーションした住まいです。
多治見や岐阜エリアには歴史ある木造住宅が数多く残っていますが、住み継ぐためには適切な改修が必要になります。

この住まいの最大の特徴は、130年の時を刻んできた太い梁をそのまま露出させた天井構成です。
私は設計の際、この梁を構造的に検証し、必要な補強を施しながら元の美しさを損なわないよう計画しました。
白い天井と濃い色の梁のコントラストが、空間に奥行きと立体感をもたらしています。
現代の住宅では見ることのできない迫力ある構造材が、歴史の重みと風格を伝えています。
伝統的な畳の和室をそのまま残しながら、隣接する空間を無垢フローリングの開放的なリビング・ダイニングとして再構成しました。
襖で仕切ることで、普段は広々とした一体空間として、必要に応じて独立した部屋として使用できます。
床材には調湿性能を持つ無垢材を採用し、素足で歩く心地よさを大切にしました。木の持つ自然な調湿機能は、室内環境を快適に保つパッシブデザインの基本要素です。

新たに設置した薪ストーブは、冬の暖房として実用的な役割を果たします。
私が薪ストーブを提案する理由は、炎のゆらぎを眺める時間が自然との関わりを日常に取り戻すきっかけになると考えているからです。
ストーブの配置は、庭を眺めながら暖を取れる位置としました。
大開口の窓から四季折々の景色を楽しみながら、炎の温もりに包まれる時間が生まれます。
ダイニングには、古材を活用して製作した一枚板のテーブルを配置しました。
解体材や古い建築部材を再利用したもので、サステナブルな家づくりの一環として取り入れています。
長年の使用で刻まれた木目や傷が唯一無二の表情を作り出し、新材にはない深みのある色合いと質感が空間全体に落ち着きをもたらしています。
窓は庭に面して大きく開口を取り、自然光を室内の奥まで取り込む設計としました。
多治見や岐阜の気候を考慮し、夏の強い日差しを適切にコントロールしながら、冬には太陽の熱を取り込めるよう窓の配置と庇の出を計画しています。

開口部を通じて風の通り道を確保し、自然換気による涼しさを得られる工夫も施しました。
エアコンに頼りすぎない、環境に優しい暮らし方を実現しています。
古民家のリノベーションは、先人が残してくれた建築の知恵と美しさを現代に活かす取り組みです。
有建築設計舎では、構造の安全性を十分に確保しながら、住まい手のライフスタイルに合わせた空間を丁寧に設計します。
耐震性能の向上、断熱性能の改善、設備の刷新といった実用面と、意匠としての美しさの両立を目指しています。

古民家を受け継ぐこと、住み継ぐことに興味をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
2026/02/02(Mon)仕事と住まいを分けながらつなぐ木の打ち合わせ空間
施工実績
こちらの物件は、造園会社であるティーズガーデンスクエア株式会社様の兼用住宅として計画した建物の中に設けた打ち合わせスペースです。

有建築設計舎は、住宅としての機能と会社としての機能を上下階で完全に分離しながら、建築全体としてのつながりを大切にして設計しました。
空間全体は木造住宅ならではの素材感を軸に構成しています。
天井や柱、造作家具に至るまで木を基調とし、どこにいても落ち着きを感じられるよう配慮しました。

特に天井は緩やかな勾配を持たせることで、視線が自然と外へ向かい、室内に広がりをもたらしています
打ち合わせスペースに求められるのは、適度な緊張感と安心感のバランスです。
有建築設計舎は、話をするための場所だからこそ、空間が人の気持ちを和らげる存在であってほしいと考えています。
木の質感や天井高さ、光の入り方が、自然と会話を穏やかなものへ導いていきます。
大きく設けた開口部は、外部の風景を室内へ取り込み、時間帯によって異なる表情をつくり出します。
朝のやわらかな光、日中の安定した明るさ、夕方に近づくにつれて生まれる陰影の変化。
こうした自然の移ろいが、打ち合わせの時間に心地よいリズムを与えてくれます。
打ち合わせ用の大きなテーブルは、複数人が囲んでも余白を感じられる寸法としました。
図面や資料を広げながら話を進める場面でも、手元だけでなく空間全体にゆとりが生まれるよう意識しています。
椅子やカウンターとの距離感にも配慮し、動線が自然に流れる配置としています。

この建物は、あくまで住まいでもあります。
住宅スペースと会社機能を上下階で分けることで、暮らしと仕事の切り替えが明確になる構成です。
音や視線が交錯しにくく、それぞれの時間を大切にできる関係性を整えています。
兼用住宅は、どちらか一方を優先すると、もう一方が使いづらくなりがちです。
有建築設計舎は、仕事も暮らしも同じように大切にしたいと考えています。
そのため、それぞれにふさわしい居場所を丁寧に設けることを設計の軸としました。
設計相談の時間は、単に要望を整理する場ではありません。
住まい手やお施主様が、自分たちの暮らしや働き方を少しずつ言葉にしていく時間だと考えています。
だからこそ、空間の居心地や空気感をとても大切にしています。
この打ち合わせスペースに身を置くことで、その心地よさを自然に感じてもらえることを目指しました。
有建築設計舎は、これからも設計相談の時間そのものを大切にしながら、住まいと仕事の在り方を丁寧に形にしていきます。
2026/01/26(Mon)土間と薪ストーブがつなぐ暮らしの中心となるLDK
施工実績
こちらのお家は、岐阜県可児市に建つ木造住宅です。

LDKの一角に土間を設け、屋内と庭との距離を近づけた構成としています。
空間を分断せず、視線と動線が自然につながることで、住まい手の暮らしがひと続きになるよう設計しています。
LDKの中心には薪ストーブを据えています。
炎の揺らぎが視覚的な落ち着きを生み、家族が自然と集まる場所になります。
火を入れる、薪をくべる、炎を眺める。その一連の行為が、日常にゆとりをもたらします。
土間は庭と連続し、外との関係を受け止める中間領域として機能します。
靴のまま入れる場所があることで、子どもの遊びや趣味の作業、季節の道具の出し入れがしやすくなります。
LDKにいながら外の気配を感じられる点も、この住まいの大きな特徴です。
天井や梁、床には木の素材感を活かしています。

構造材を隠さずに表すことで、空間にリズムが生まれ、安心感のある室内環境につながります。
木は触れたときのやわらかさや、時間とともに変化する表情も魅力のひとつです。
住まい手とともに歳を重ねていく住まいを目指しています。
この住まいでは、パッシブデザインの考え方を取り入れています。
開口部の位置や大きさ、土間の熱的な役割、薪ストーブの放射熱などを組み合わせ、機械設備に頼り過ぎない室内環境を整えています。
冬は薪ストーブの熱が空間全体に行き渡り、夏は土間と庭との関係が涼やかさをもたらします。
有建築設計舎は多治見・名古屋・岐阜を中心に、木造住宅の設計を得意としています。

住まい手の暮らし方を丁寧に読み取り、素材や構成を一つずつ積み重ねることで、その家ならではの心地よさを形にしています。
可児市という地域性も踏まえながら、長く安心して住み続けられる住まいをこれからも提案していきます。
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