雑記
2026/03/23(Mon)深い軒と木格子がつくる、外とつながる暮らし
設計実績
こちらのお家は、深い軒と木格子によって外と内の関係性を丁寧に整えた住まいです。

有建築設計舎がこの空間でまず注目するのは、「中間領域」の設計です。
室内でも屋外でもない場所をどのようにつくるかによって、住まい手の体感は大きく変わります。
大きく張り出した軒は、強い日差しを遮りながらも、やわらかい光だけを室内に届けます。
特に夏場は直射日光をコントロールし、室温の上昇を抑える役割を果たします。
一方で冬は低い角度の光を取り込み、室内に暖かさをもたらします。
このシンプルな原理こそが、パッシブデザインの基本です。
多治見・名古屋・岐阜のように、夏の暑さが厳しい地域では、
機械設備に頼る前に「日射をどう扱うか」が重要になります。
軒の出は見た目の印象だけでなく、住まい手の快適性に直結する設計要素です。
さらに、この住まいでは木格子が大きな役割を担っています。

視線を完全に遮るのではなく、抜けを残しながらやわらかく遮る。
その曖昧さが、外との距離をちょうどよく保ちます。
格子がつくる影は時間とともに変化し、空間にリズムを与えます。
朝と夕方でまったく違う表情になるため、住まい手は日常の中で自然の変化を感じ取ることができます。

これは単なる意匠ではなく、暮らしの質に作用する要素です。
また、デッキ空間の使い方も重要です。
室内とフラットにつながることで、視覚的な広がりが生まれます。
建具を開け放つことで、リビングと一体の空間として機能し、閉じた状態でも奥行きを感じさせます。
このような半屋外空間は、使い方を限定しない点に価値があります。
椅子を置いて過ごす、子どもが遊ぶ、ただ風を感じる。
用途を決めすぎないことで、住まい手に委ねられた余白が生まれます。
有建築設計舎は、この「余白」を設計の中で大切にしています。
機能を詰め込むのではなく、どう使うかを住まい手に委ねることで、暮らしはより豊かになります。
木造住宅においては、素材の選び方も重要です。
軒天やデッキに使われた木は、光を受けることで陰影が際立ち、空間に奥行きを与えます。
無垢材ならではの質感は、時間とともに変化し、住まい手の記憶と重なっていきます。
また、植栽は単なる装飾ではなく、光や風を調整する装置として機能します。
木々の揺らぎが風の流れを可視化し、季節の移ろいを日常に取り込みます。
このように、外部環境を積極的に取り入れる設計は、エネルギー消費を抑えながら快適性を高めることにつながります。
これこそが、これからの木造住宅に求められる考え方です。
多治見・名古屋・岐阜で家づくりを検討する際、設備や間取りだけでなく、
こうした「環境との関係」をどう設計するかが重要になります。
有建築設計舎は、パッシブデザインを軸に、住まい手の暮らしに寄り添う設計を得意としています。
見た目の美しさだけでなく、日々の体感まで含めて整えること。
それが、本当に長く心地よく暮らせる住まいにつながります。
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