雑記 ー 2026 年 04 月
2026/04/20(Mon)暮らしを豊かにしてくれる細部の積み重ね
設計実績
こちらのお家は、細部への意識を積み重ねることで、空間全体の質を引き上げている木造住宅です。
目に入りやすい大きな要素だけでなく、日々の暮らしの中で何度も触れる部分こそ丁寧に整えることが大切だと考えています。
造作収納が生む、日常のストレスのなさ
キッチンまわりに設けた造作収納は、その考えを象徴する存在です。

無駄な装飾を削ぎ落とし、素材そのものの表情を活かした面材と、手に馴染む引き手の形状を組み合わせています。
開け閉めの動作が自然に行えることで、使うたびにストレスが生まれません。
こうした小さな積み重ねが、日常の快適さに直結していきます。
天井と収納、床材に至るまで、木の質感を揃えながらも単調にならないようバランスを調整しています。

色味や木目の方向を整えることで、空間に一体感が生まれます。
一方で、設備機器は落ち着いたトーンで統一し、木との対比によって空間全体が引き締まるように設計しています。
水まわりの素材使いで、日常に小さな楽しみを
洗面空間では、素材の切り替えによって場所の性質を明確にしています。
壁面には幾何学的なパターンを取り入れ、単調になりがちな水まわりにリズムを与えています。
機能性を確保しながらも、視覚的な心地よさを大切にすることで、日常の中に小さな楽しみが生まれます。

モザイクタイルを採用した壁面は、光の当たり方によって異なる表情を見せます。 こうした素材の変化を設計に取り入れることで、時間の経過や季節の移ろいを感じられる空間を目指しています。 単なる装飾ではなく、住まい手の暮らしに寄り添う要素として機能させることが大切です。
光のコントロールと、パッシブデザインの考え方
窓まわりの設計では、光の入り方を丁寧にコントロールしています。
直射光と拡散光のバランスを考え、室内にやわらかな明るさが広がるように調整しています。
多治見・名古屋・岐阜といった地域では、夏の強い日差しへの対策が欠かせません。
日射を遮りつつも明るさを確保する設計を行い、パッシブデザインの考え方を取り入れています。
さらに、壁面に設けた小さな造作の棚やフックは、暮らしの動線に合わせて配置しています。
使う場所に必要な機能を持たせることで、余計な動きを減らし、日々の所作が自然と整います。
こうした「見えにくい設計」が、住まいの満足度を大きく左右すると考えています。

多治見・名古屋・岐阜で木造住宅を検討する方へ
有建築設計舎では、素材、寸法、使い勝手など、丁寧に検討しながら設計を進めています。
多治見・名古屋・岐阜で木造住宅を検討している方に対して、見た目だけでなく、暮らしの質を高める住まいを提案しています。
華やかさやわかりやすさだけを追求するのではなく、長く住み続ける中で価値を実感できることを大切にしています。
細部へのこだわりは、一見すると目立たないかもしれません。
しかし、毎日の暮らしの中で確実に積み重なり、住まい手の満足感へとつながっていきます。
木造住宅は、素材の選び方や納まりによって大きく印象が変わります。
だからこそ、ひとつひとつの判断に意味を持たせることが大切です。
これからも、住まい手の暮らしに寄り添いながら、丁寧な設計を積み重ねていきます。
2026/04/12(Sun)古民家を活かしたアイランドキッチン中心の暮らし
設計実績
こちらのお家は、築年数を重ねた古民家をフルリノベーションし、現代の暮らしに合わせて再構成した住まいです。

設計で大切にしたのは、「空間の中心をどこに置くか」という視点です。
アイランドキッチンを中心に据え、LDK全体を見渡せる配置としています。
アイランドキッチンから広がる、視線と気配の設計
キッチンに立ったとき、リビングやダイニングへ視線が自然に広がります。
この視線の抜けは、単なる開放感だけでなく、住まい手同士の距離感にも影響します。
声をかける、気配を感じる、同じ時間を共有する。 そうした日常の質を高める設計です。
古民家特有の大きな梁は、そのまま空間の骨格として活かしています。
構造材の存在感があることで、空間全体に落ち着きと重心が生まれます。
新しく整えた床やキッチンとの対比によって、時間の重なりを感じる住まいに仕上げています。
パッシブデザインで、快適さと省エネルギーを両立する
多治見・愛知・岐阜のように、夏の暑さが厳しい地域では、開放的な空間づくりと同時に環境設計も欠かせません。
大きな開口部から光を取り入れながらも、直射日光をコントロールすること。
風の通り道を確保し、室内に熱をこもらせないこと。
こうしたパッシブデザインの考え方を取り入れることで、快適性と省エネルギー性の両立を図っています。
勝手口をつくらない、動線に溶け込む出入りの工夫
この住まいでは「勝手口を設けない」という選択をしています。
その代わりに、玄関へとつながる動線を見直し、収納の中に引き戸を組み込むことで出入りを可能にしています。

勝手口を単体で設けるのではなく、生活動線の中に取り込むことで、使い勝手を高めながら空間をすっきりと保ちます。
玄関からキッチンへ、キッチンからリビングへとつながる一連の動きがスムーズになることで、日々の動作に無駄がなくなります。
特に買い物後の動線や、ごみ出し、来客時の使い分けなど、暮らしの中でその効果を実感できる設計です。
回遊性と収納計画が、暮らしやすさを決める
アイランドキッチンは、見た目の美しさだけでなく、回遊性の高さが大きな魅力です。
どの方向からでもアクセスできるため、複数人での作業がしやすく、家事の分担にもつながります。
一方で、生活感が出やすいという側面もあるため、収納計画とのバランスが重要になります。
この住まいでは、背面収納や動線上の収納を適切に配置し、使いやすさと整った印象の両立を図っています。
リビング側には落ち着いた居場所を設けています。
天井の高さや素材の切り替えによって、空間に緩やかなメリハリをつくり、くつろぎの質を高めています。
ダイニング、キッチン、リビング。
それぞれが一体でありながらも、過ごし方に応じた居場所が自然と生まれる構成です。

多治見・愛知・岐阜で古民家リノベーションを検討する方へ
古民家リノベーションにおいては、単に新しくするのではなく、「残す価値」と「更新する価値」を見極めることが重要です。
構造や素材が持つ力を読み取りながら、現代の暮らしに適した形へと再編集していきます。
多治見・愛知・岐阜で木造住宅のリノベーションを検討する際は、間取りやデザインだけでなく、動線や環境性能まで含めて考えることが大切です。
有建築設計舎は、住まい手の暮らし方に寄り添いながら、長く心地よく住み続けられる住まいを設計しています。
2026/04/06(Mon)暮らしと仕事を分ける、兼用住宅
設計実績
こちらの物件は、住まいと事務所を同一建物にまとめながらも、明確な分離によって両立を実現した木造住宅です。

兼用住宅という言葉には、便利さと引き換えに境界が曖昧になる印象がつきまといます。
生活の中に仕事が入り込み、切り替えが難しくなる。
その課題に対して、有建築設計舎は空間構成の段階から整理を行いました。
上下階で完全に分ける、分離設計の考え方
まず大きな特徴は、上下階で用途を完全に分けている点です。
住まいと事務所を単に同じ建物に入れるのではなく、それぞれを独立した領域として扱うことで、互いの気配が干渉しない関係性をつくっています。
出入口の位置計画も重要な要素です。
動線が交差しないように整理することで、来客と住まい手の生活動線が自然に分かれます。
日常の暮らしを守りながら、仕事としての機能も確保する。
このバランスが、兼用住宅においては最も重要だと考えています。

木の外観と緑が調和する、落ち着いた佇まい
外観は木の外壁を基調とし、落ち着いた表情にまとめています。
周囲の植栽と調和することで、建物単体が主張するのではなく、環境の中に静かに馴染む在り方を目指しました。
造園を生業とする住まい手にとって、建物と緑の関係性は特に重要な要素です。
また、窓の配置は視線の抜けと採光のバランスを丁寧に整えています。
必要な光を確保しながらも、外部からの視線を適度に遮ることで、安心感のある内部空間をつくっています。
多治見・愛知・岐阜の気候を踏まえ、強い日差しに対しては開口部の高さや位置で調整し、室内環境を穏やかに保つ工夫を行っています。
パッシブデザインで、長く快適に使い続ける
パッシブデザインの考え方として、機械設備に頼りすぎず、建築的な工夫で快適性を高めることを重視しています。
軒の出や開口部の設計によって、季節ごとの日射をコントロールし、室内の温熱環境を整えています。
こうした積み重ねが、長く心地よく使い続けられる住まいへとつながります。
内部空間においても、住まいと事務所が混ざり合わないように配慮しています。
それぞれの階で完結する計画とすることで、音や気配の干渉を抑え、用途ごとの集中を支えます。
仕事に向かう時間と、暮らしに戻る時間。 その切り替えが自然に行える構成です。
多治見・愛知・岐阜で兼用住宅を検討する方へ
兼用住宅を検討する際、広さやコストの効率だけで判断してしまうと、後から使いにくさが表面化することがあります。
有建築設計舎は、住まい手の暮らし方と働き方の両方に目を向け、長期的な視点で設計を行います。
このお家では、同じ建物にいながらも、異なる時間の流れが共存しています。
暮らしは穏やかに、仕事は集中して行う。
その距離感を建築で整えることが、兼用住宅の質を大きく左右します。
多治見・愛知・岐阜で木造住宅や兼用住宅を検討している方にとって、分離という考え方はひとつの有効な選択肢になります。
単に空間を区切るのではなく、使い方まで見据えて設計することが、日々の快適さにつながります。
有建築設計舎は、住まい手の生活と仕事の関係性を丁寧に読み取りながら、その人にとって最適な距離感をかたちにしていきます。

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